長引く咳の方
受診の目安
せきは肺の病気に共通する症状です。
かぜは、4、5日もすれば自然によくなります。それ以後もせきの症状がおさまらない場合にはありふれたかぜではないかもしれません。放っておくと急に病気が進行して、病状が重くなったり、あるいは、周りの人に病気をうつしたりする恐れがあります。また、喘息や肺気腫、糖尿病をお持ちの方は、かぜをきっかけに病状が悪くなることも多いので、早めに受診してください。せき以外にもたん、発熱、息苦しさ、体のだるさが続く場合にも、受診をお勧めします。
長引く咳は、つぎのような原因が考えられます
感染症
・細菌、ウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、百日咳、結核菌による気管支炎や肺炎
アレルギーに関連する病気
・気管支喘息、咳喘息、アトピー咳嗽
たばこに関連する病気
・肺気腫、慢性気管支炎
アレルギーに関連する病気
・気管支喘息、咳喘息、アトピー咳嗽
気胸、逆流性食道炎

診察の手順
せきを起こす病気は数多くあります。症状も詳しく聞いて診断します。たとえば、熱やたんはあるか、息切れ、胸の痛みもともなうのかをきいて病気を絞り込んでいきます。また、聴診して喘息、肺炎、気管支炎、気胸などではないかを診断します。
当院でおこなう検査を紹介します
胸部レントゲン写真を撮影し、肺炎、肺結核、気胸などを診断します。
肺機能検査では、喘息や肺気腫などを診断します。
採血検査:どの程度強い炎症がおきているのか、細菌などに感染しているのかを診断します。
たんの検査:感染症、アレルギーがあるか診断します。
治療
せき止め、たんをきれやすくするくすり、抗生物質、吸入薬、抗アレルギー薬、漢方薬を組み合わせます。
おくすりが効果を発揮するのには、飲み始めてから少なくとも2、3日かかります。したがって、すぐに効果がでなくても治療を続けてください。
こうしたお薬は最短でも5日間内服します。また、喘息の吸入薬は、数ヶ月治療を続けることになります。効果が出て症状が軽くなっても途中で薬を中断すると再び症状が悪くなることがありますので、お薬は続けてお飲みください。